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契約的束縛・誘惑なる秘密
第11章 香港ー裏社会という場所
「お帰りなさい悠人」
「まだ起きていたんですか美波、寝ていても構いませんでしたのに‥‥」
「何となく眠れなくて‥
今日はどうだったの??」
「‥‥空振り‥‥です‥‥」
帰って来て上着を脱いだだけで、仁科さんはソファーに座り天井を眺めてる‥
本当に毎日空振りなんだね、仁科さんでも。
「私も手伝えない?」
「1人の方が身軽なので‥
それに美波に危険な事をさせる気はありません」
「でも‥‥‥」
「人間を脅して強制的に口を割らせる‥‥そんなのは美波には似合いません‥‥
本郷さんでも、宮野でも、同じ事を言うと思います、私達全員が美波を守りたいんです」
「でも‥‥でも!
私は悠人と同じ力を持ってる、普通の人なんか負けない、負けないように努力して来たのに!!」
じゃ仁科さんを誰が守るの?
簡単に何かある仁科さんじゃない事は、私が一番知っている、でもね仁科さんは‥‥私達は全能では無い、弱いところだって存在するのに、1人になんかしておけない、それを仁科さんは分かってくれない。
「美波の努力は無駄ではありません‥
何時かは美波の力が必要になる時が来るとは思います、ですが美波‥‥守りたいというのは男の本能のようなもの、愛する者を守りたい、原動力なんです男のですね」