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契約的束縛・誘惑なる秘密
第11章 香港ー裏社会という場所
「‥‥そんな悠人を誰が守るの‥‥
何でも1人で抱え込もうとする悠人、気持ちは分かるよ、悠人はずっとそうして来た事も‥
今は1人じゃない、私だって悠人を守りたい‥‥心も躰も守ってあげたい‥‥」
「‥‥美波‥‥
こうして守って貰っていますよ私の心を、私が私で居れるのは美波のお陰なんですから‥
希少種では無い、盟主では無い、本当の私を美波は見てくれます、それがどんなに心地よく心強い事か、美波は分かっていますか?」
本当の仁科さんは喜怒哀楽がありながらも穏やかな人‥
進んで厄介事に首を突っ込むより、のんびりと書や音楽なんかを楽しむ方が好き、人と居る事が好き。
だけど仁科さんの立場と、数百年眠らされたという思いが、仁科さんを少し変えた‥‥人を玩具と思う冷たい盟主へ。
それを変える切っ掛けになったのが櫻澤さん達、仁科さんの心の中に"普通の人で居たい"という心が芽生え、実際に日本ではそうしていた。
それを更に変えたのが私の存在、守るという心が封じていた仁科さんを揺さぶり起こし、盟主と仁科悠人の間で揺れ動く‥
そんな仁科さんを守りたいの私が、その為の私、パートナーという私の立ち位置。
「私はずっと悠人と共に居ます、そう望んだのは悠人でしょう?
永遠の時を1人ではなく2人で、それが私と悠人の願い」