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契約的束縛・誘惑なる秘密
第12章 香港ー記憶の彼方



「盟主というのは象徴であり、実在しないとまで言われているのに、それでも襲う気なんですか?」


「理由までは知らん、そして誰もカイザーを見た者は居ない」


「それはCross selsも同じ、誰も盟主を見た者は居ないと聞いています」


一般論で語ったけど‥‥気になる話‥‥
カイザーが実在するのは私達は知っている、そして盟主が実在する事も‥
Cross selsの盟主は私と仁科さんなのだから。



「しかしなぁ‥‥
どっちも姿すら分からんのに、どうやって狙うんやら、俺はそこが分からねぇ」


「俺に聞かれてもな‥‥
少なくとも盟主は香港には居ない、だからじゃないのかイェンフゥイが消えたのは、案外カイザーがイェンフゥイを捕まえている‥‥そんな可能性もデカい」


「‥‥カイザーは何処に居るの?」


気紛れ的に言ってしまったけど、誰もカイザーを知らないんだから、居場所を知る人も居ない筈‥
思わず盟主が‥‥と言われて口に出ちゃった、ちょっとバカな事をしたかも。



「‥‥香港島‥‥
カイザーの本拠地は、香港島の何処かにあると言われてる、正確な場所までは知らないぞ?」


「‥‥香港島‥‥」


じゃ‥‥じゃ、今仁科さんが当たっている場所は全てハズレ?
灯台もと暗しとでも言うの、Cross selsの支部が香港島なら、ツインドラゴンの本拠地も香港島。


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