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契約的束縛・誘惑なる秘密
第12章 香港ー記憶の彼方
私達がカイザーを狙って、カイザーが私達を狙う、なんて皮肉なんだろう‥
互いに狙っているのに擦れ違いだなんて、いっその事真っ向からぶつかった方が話は早い‥‥そんな訳にはいかないのも分かってる、面倒だねこんな時って。
「‥‥それでだサザンクロス、もう少しCross sels側の話が知りたい‥
闇雲に言ってる訳じゃないぞ、俺の二首龍の情報と合わせれば、幾ばくかの答えが出るかも知れん、そして情報も全てリークする、悪い話ではないだろう」
「そう言われても‥‥
私達は香港の外から来たんです、あなた達が言う金の調教師だったら、私より香港事情に詳しいとは思います、前に香港に居た事があると言っていたので‥
でも協力はしないと思います、人一倍警戒心の強い人だから」
「何、今見る現状を教えてくれるだけで十分、クラブ関係は分かるが支部と呼ばれている場所の動きまでは入って来ない‥
あんたは階級が上なんだ、簡単に支部に入れるだろう?」
「タイランさんが居る中央側でしたら、今も言ったように本部側は私とは別なんで、簡単には入れない‥
私の情報なんてこんなもの‥‥」
これに嘘は無いよ、今の私は中央側であり、その上部組織である本部の方の香港支部にはあまり関われない。