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契約的束縛・誘惑なる秘密
第13章 香港ー皇帝という男
「‥‥‥っ!!」
「ちっ‥‥‥」
勢いのままに、床や壁を破壊するカイザー
その度に破片すらも避ける私、噛み合わない不毛な争い‥
現時点で腕力は向こうが上、だが速さは私が上、幾らカイザーが攻撃しても私には当たらないが、あまり長引くと手加減をしている事がバレる可能性もある。
(‥‥あの椅子‥‥
回りの宝飾は金、そしてこの月夜‥‥
くすっ‥‥1つ手がありました)
「何時までかわすっっ!!」
「‥‥‥ふっ‥‥‥」
「貴様‥‥殺さなければ気が済まん!!!」
ご自由に‥‥私を殺せるものでしたら‥‥ですが腕力だけの貴方ではムリな事、私の血を使って私の意思に反した実験の結果がこれとは、私は少々買い被り過ぎたのだろうか。
思いはともかく、私が考えた事を実行する為に、気付かせない程度に少しずつ目的の場所へと誘導‥
月の光から考えて椅子より少々窓側、そこがベストポジション。
(‥‥光の屈折、光の反射、この2つが交わる場所で、このフロアーに入る光の強さを調整すれば、10秒から20秒は目眩ましが出来る、それで十分)
闇雲に避けていると見せ掛け慎重に誘導、腕力にモノをいわせるカイザーは気付いていなさそうですね‥
こんな考えは、誰も思い付かないの方でしょうか?