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契約的束縛・誘惑なる秘密
第13章 香港ー皇帝という男
古参のイェンフゥイの部下は、私を当たり障りが無い事務スペースに隣接する休憩場所に案内してくれ、私にコーヒーを差し出してくれた。
「もしかしたらとは思ってはいたんです、イェンフゥイさんを助け出せるとすればコンラートさんしか居ない‥‥
その確かな戦闘力、前に香港に居た頃に見た事があったので」
「そんな事もありましたかね?
そろそろ古い話ですよ、それよりも大丈夫しょうかイェンフゥイは、骨折に裂傷打撲傷‥‥好きなだけやってくれましたツインドラゴン、いえカイザーは‥‥」
「コンラートさん、カイザーの顔を?」
「あれが本当にカイザーだとすれば見ました、ですが疑問も残るんです」
私が感じた疑問、あの男がカイザーだとすれば、何故普段は香港の街中に居るのか?
何故普通の人間の真似をしてまで、九龍に居る理由が分からない。
「‥‥‥疑問‥‥‥」
「私の記憶にある人物とすれば、地下クラブにも平気で出入りしている‥‥私がショーを行っていた時に、客として居ました」
「まさか!?」
驚くのも無理は無い‥‥
謎の人物カイザー‥‥の筈なのに、何の抵抗も無くCross selsに出入りされているという事実、だが本当に同一人物なのかは私でも疑問。
私が見た限り、あのような性格では無かった、それとも本性を隠して‥‥どの選択肢でも上手くハマらない。