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契約的束縛・誘惑なる秘密
第14章 香港ーすれ違う心
その魅惑的な瞳が近付いて来て、私の唇に仁科さんの唇が重なる‥
甘い甘いキス、仁科さんならではのキス。
「あっ‥‥んっっ‥‥」
「‥‥美波‥‥」
何度も何度も角度を変え、触れるだけのキスが続く、そう思っていたら仁科さんの舌に私の唇が舐められたの‥
ちょっとだけ驚いて顔を上げた瞬間に気が付いた‥‥仁科さんから血の匂いがするって。
「‥‥悠人‥‥血‥‥」
「??
‥‥ああ、イェンフゥイを担いだ時に血が付きましたかね?
気になりますか血が‥‥力を使った後です、血が欲しいのではありませんか美波??」
「力は使ったけど、餓えという感覚は無かったかも?
‥‥でも血の匂い‥‥」
気になる匂い、そして惹かれる匂い‥
分かってる、私は血の誘惑には逆らえないんだって、美味しそうな匂いに惹かれてしまう、それが仁科さんのパートナーとなった私の姿、私の本能。
「‥‥‥‥‥‥‥」
「‥‥あ‥‥‥」
仁科さんは、ただ黙って私を更に引き寄せ、私から見えるのは‥‥仁科さんの首筋。
「好きなだけ‥‥美波」
「悠人‥‥私‥‥」
「譲りませんよこれだけは‥
私から好きなだけ血を飲んで下さい、美波の餓えが満たされるまで幾らでも」