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契約的束縛・誘惑なる秘密
第14章 香港ーすれ違う心
一番初めに人を襲った時、私は泣くだけ泣いた‥
それから仁科さんは、極力私に人を襲い血を奪う事をさせない、"私の血で事足りる"と言い、私は仁科さんから少しだけ血を貰う。
これだけは曲げてくれないの‥
だけど本当は知っている、私に血を分ける分、仁科さんが人から血を補給している事、そして初めにあんなに泣いたから、私にそれをさせない事も。
どうしてそんなに優しいの仁科さん!
「美波我慢をしないで下さい‥
私の血でしたら小量で済む、パートナーの血は一番力になりますから」
「‥‥悠人‥‥」
誘惑に言葉に負け、私は仁科さんの首筋に牙を立てる‥
初めの頃のように深くじゃ無い、伸びた牙で軽く首筋に刺す程度なんだけど、それでも流れる仁科さんの血。
「‥‥‥ん‥‥‥」
キラキラと輝くように見える仁科さんの血、それをペロッと舌で舐めとり、牙を刺した部分に唇を這わす‥
仁科さんと同じく、甘い甘い仁科さんの血、躰の中に入れば直ぐに満たされるこの感覚。
恍惚感に浸っていれば、私の首筋にもチクッとした痛み、仁科さんが私の血を飲んで‥‥
ドクンと心臓が高鳴る、互いに分け与える事で共鳴する躰と躰、セックス並の快感。
「ぁぁあ‥‥‥」
「‥‥はあ‥‥やはり力が落ちていましたね‥‥ですが心地良いです」
「‥‥悠‥‥人‥‥」