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契約的束縛・誘惑なる秘密
第14章 香港ーすれ違う心
ウードゥさんに、多少櫻澤さんを重ねて見ている私が言えた義理じゃ無いけれど、近くに同じ顔の人が何人も居るなんて、普通じゃ考えられない。
じゃミン・ロンチャンがカイザー?
それはそれで違う、そんな気もしてしまう、一体どうなっているの??
「変装や二重人格、この線も考えましたが、街に出るという目的が見当たらないんです‥
とはいえ私達も変装している訳ですし、考えを捨て切れないのも確か、こう‥‥確たる証拠が掴めれば良いんですが、今のところその方法すら見付かりません」
「みんな簡単に尻尾を出してくれないね、私と悠人もだけど‥‥」
「‥‥それは‥‥
そうかも知れません、人の中の心の闇は簡単には見付からない‥
私達も同じ、怒りで負の感情に傾けば、冷たい盟主となってしまう‥‥同じなんですよ人間と‥‥」
そう言い切って窓から外を眺める仁科さんに、私は掛ける言葉が無かった‥
"同じ"その意味を噛み締めながら。
∞∞∞∞∞
サイクルでいうと、昨日調教があったから、今日の私は休み‥
3日間しか無いんだから、今日か明後日、タイミングはこの2日しか無いの。
そう思って、暫く毎日調教がある仁科さんがマンションから出た後に、私も外に出て来た‥
やっぱり気になるから‥‥ウードゥさんが。