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契約的束縛・誘惑なる秘密
第14章 香港ーすれ違う心
「大切な物か・・」
「‥‥‥‥‥
もう‥‥この世に居ない人だから‥‥
‥‥‥あ、ごめんなさいこんな時に私」
「いや、聞いた俺も悪りぃ‥‥」
腕をを離し、パフッとベッドに背を付けて、サザンクロスは横を向いてしまった‥
多分一番触れられたく無かった事、死んだ人間は二度と帰っては来ねえ、それなのに俺とした事が‥‥ちくしょうっ!!
「本当に悪かった、聞いちゃいけねえ事もあるよな・・スマン・・」
「っっ!
そうじゃないの!
そうじゃ‥‥無い‥‥
悪いのは私の心‥‥ウードゥさんは、このピアスの持ち主に似ているの、初めて会った時、本人じゃないかと思ったほど‥
頭で理解しているのにね、拳銃で撃たれ、あんなに大量に血を流して、私達を助ける為に囮になって、自分が居るそのままで拠点爆破‥‥‥それで生きている訳が‥‥無いと、分かっているのよ」
「・・・・・・・」
それがサザンクロスが俺に身を預けた理由‥
俺はソイツに似ていた、だからロンチャンでもレンでも無く、サザンクロスは俺に付いて来た、そりゃな俺も振り回したがよ。
「‥‥ごめんなさい‥‥
代わりにするつもりなんて無い、ウードゥさんはウードゥさんだってちゃんと分かってる‥
だけど‥‥心のほんの片隅で、あの人を追い求めたのは確かなんだよね私、振り返らないで前に進め、そう言われた筈なのに‥‥」