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契約的束縛・誘惑なる秘密
第15章 香港ー日本への伝(つて)
「えーと‥‥5人分って出来ますか?」
「また随分と多い」
「みんな集まったので、男性4人に女性1人、何かはミングイさんに任せます」
「そりゃ助かる、裏で茶でも飲んでな」
「え‥‥何て言ってる??」
「作ってくれるって、後出来上がるまで裏というか、奥の部屋で茶でも飲んでろ‥‥だそうです」
「ふーん‥‥」
私が宮野さんを案内し、手狭ながら1部屋ある奥へと移動‥
お茶が鉄瓶ごと出て来たのは、この際見ないフリ。
「‥‥‥あれ、このお茶旨いじゃん!」
「あ、本当だね美味しい、こんな淹れ方もあるんだね、中国茶って奥深いわ」
「お茶の種類は一緒なんだろ?
それで日本茶とこうも違うんだ、スゲー」
「全部が同じ種類という訳じゃ無いけれど、淹れ方が上手なのよ‥
料理だけじゃ無くて、お茶まで美味しいなんて、ミングイ拘りが強そう」
贔屓目で見ても路地裏の小さな屋台、それなのに味は香港に来て食べた中で一番美味しい‥
これで麻薬取引や情報屋もやっているんだから、ミングイさんって凄く多忙??
「・・なんか俺の名前が聞こえたが?」
「えっ?
あっ、お茶も美味しいねって話です‥
そうミングイさん、日本の情報もって言ってませんでした?」
「おう、主にヤクザ関係だけどな‥
最近じゃ香港にも手を出して来るんで、情報は欠かせん」