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契約的束縛・誘惑なる秘密
第18章 日本ー山口で語る美波の過去
「その組長ってのは嫌みかよ‥‥
誰のせいで組長なんぞやる事になった?
まあ確かにお前の言う通り、俺達も元締め連中には逆らえん、それを逆手に取るか考えるもんだな」
「はあ‥‥仁科も磐田も遺恨はあるのは分かるが、その程度で良いだろう?
問題は周防老を頷かせる、これが一番の骨だと俺は思うがな」
「周防老??」
ああ仁科達には話していなかったか、一々説明が面倒だった‥‥これを言ってしまうと不味いな俺が。
「元締めの上に60を超えた年齢でな、それが長じて周防老と呼ばれている」
「それこそ変に呼べば逆鱗に触れる、そんな理由で付いた通称だ、周防老と言っておけば文句は言われん、それが礼儀の1つ」
「ああ、その筋の礼儀を覚えろ、貴方が言っていた事でした」
「そこまで教える事も無さそうとも思えるんだが・・・
その物腰丁寧な仕草と口調、普通に会うだけだと問題は無い」
「普通に‥‥ですか??」
「・・なるほど、周防老が罠を仕掛ける可能性、かつての主催との話し合いの時のように・・」
過去に主催と俺が周防老に会った時、周防老は俺達に罠を仕掛けた‥‥
はっきり言えば度胸試しだろうな、暴力団では無い外様が耐えられるかどうか、勿論主催は打ち勝って周防老の信頼を得たが顛末。