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契約的束縛・誘惑なる秘密
第18章 日本ー山口で語る美波の過去
「俺、本名の方が知りたいな、なあ仁科ぁ‥‥」
「い や で す
言ったでしょう、都合が悪いからと‥
私は私の本名が大嫌いなので教えません」
「ちっ、ケチ」
「美波は知っているのか?」
「‥‥えーと‥‥
‥‥答えられないです‥‥」
知ってはいるけど、仁科さんが言ったように、呼ばれるのが大嫌いなのも知っている、だから答えられないでスルー、ごめんね宮野さん。
「まあ良いかぁ、仁科は仁科だしさ‥
それより久々の布団!
あー!日本に帰って来たって感じがするーー!!」
「確かにな、畳に布団が居心地が良い」
「日本人だもの」
懐かしむ私達と、枕を持って不思議顔の仁科さん‥
日本もベッドが多くなって来たせいで、仁科さんは畳に布団は当たらなかったんだって。
「直に布団を引くんですね、その割には固い感じは受けない、畳のせいでしょうか?
畳は日本独特ですからね」
「仁科ってさ、温泉旅館とかに泊まった事無いの?
温泉旅館だったら、和室アリアリだしー」
「ありませんね、日本と言っても大使館地下か、後は宮野達と一緒しか無いので‥‥
素直に観光でもすれば良かったんでしょうか??」
「観光か、俺は防衛大を辞めてから暫く放浪した頃に、日本中各地を回ったな」