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契約的束縛・誘惑なる秘密
第20章 日本ー因果応報
「‥‥仁科さんの力が‥‥
やっぱり強過ぎたんですね周防老の血、多少でも力を使った私がやれば良かったんですよね」
「‥‥‥あんな真似は美波には似合いません、私で良かったんです、それが私の役所でしょう美波?」
人前で血を舐めるなどという仕草は美波には似合わない、人を見下すような行動は私の方が似合っています‥
美波とは違い、人を傷付ける事に躊躇いの無い私、そうあれは私の領域。
「‥‥仁科さんは私に凄く甘いから‥‥
だから私は何時まで経っても‥‥
うんん、そうじゃない、私が変わろうとしないから、こうして仁科さんの負担になってしまう、私が‥‥」
私の隣で腰を下ろし、膝を抱えて正面を悲しそうに見詰める美波‥
私は何1つ負担とは思ってはいない、逆に美波に出逢えたこそ今の私があるというのに、ドイツに行ってからの美波はよくこの言葉を口にし、そして私以上に頑張ろうとする。
「負担になど‥‥
私は美波が居てくれさえいれば‥‥
そう言う私が一番美波に負担を強いているんでしょう、支部での事も今の事も‥‥
迷惑‥‥でしたか?
あんな事をしてしまった私が??」
「迷惑なんて思ってません!」
「ですが聞く耳は持ちたくない、それは私にも伝わって来ました」
「‥‥違う‥‥
私はただ、みんなが居てくれればそれだけで良い、仁科さん達が私の家族同然なの、他なんて‥‥」