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契約的束縛・誘惑なる秘密
第20章 日本ー因果応報
俺の考えはともかく、周防老の重い言葉・・
確かにアイツは普段目立つタイプでは無い、それは一度だけ上杉組に来た時に思った事、あの時は仁科より女の方が目立っていた程だ。
Cross selsというデカい組織の頂点のくせして、物腰丁寧な穏やか口調で仲間との協調性もある、俺達の世界じゃねえな、確かに老の言う通りだ。
「・・・だが見た目以上に知がありおる、そしてワシでさえ勝てぬ・・・
どうやら見た目で判断すると痛い思いをする奴じゃ、更に言えば見た目通りの歳なのか、それも怪しい限り、美登理と件といい世の中まだまだ分からんの」
「・・・それですが老、俺は筋を通さなければ気が済みません、老の孫の一件知っていたのに知らぬ顔をしました、お孫様よりも櫻澤にリークする事を選んだ・・どうなるか知っていたと言うのに・・
俺1人の詰め腹で事を収めて貰えれば・・うちの若いもんには一切関わり無い事です」
「・・・不問じゃ・・・
嗣ただ1人が真実を見抜いた、そんな者を追い詰める気は無い、そして孫と知れたのは偶然の話、向こうもワシの孫は嫌と見る、そんな事で筋を通す必要があるか?」
「しかし!」
「偶然の産物だ嗣、その時に孫と知れていたか?違うであろう?
判断に間違いは無いそれだけの事、即ち不問という事じゃな」