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契約的束縛・誘惑なる秘密
第5章 ドイツー少しの安らぎー
ドイツ・フランクフルト国際空港
「・・今までがタンザニアだったせいか‥‥涼しく感じるな・・」
手紙の中に入っていた航空チケットは、此処ドイツ最大の国際空港であるフランクフルト国際空港着の物で、面倒な入国手続きを終え、空港のターミナルビル内に居るんだが、これからどうすれば良いんだ??
「着いたは良いが即迷子か‥
とは言えドイツでは土地勘も何も無し」
それ以前にドイツ語が辛い‥
英語表示もあるが細かいところはドイツ語、幾ら俺でも防衛大時代にドイツ語は専攻していなかったので、微妙な時に困るなこれは。
さてどうしたものかと思案に明け暮れていた時に、1人のドイツ人らしき人物に声を掛けられた。
「・・・本郷紡??」
「あ‥‥ああ‥‥」
いきなり日本語か!?
「良かった見付かった、探していました」
多少イントーネーションに癖はあるが、聞き取れない日本語でもない‥
その前に日本語なぞ久々に聞いたぞ、しかもドイツで。
「・・・失礼だがあんたは??」
「はい、仁科様から頼まれました‥
こう言えば分かる、そう言っておられましたが?
ああ後1人、宮野要も探さなければ‥
アメリカからなので別場所、移動しましょう」
「分かった」
どうやら仁科が手配した人物らしい‥
多分ドイツで仁科悠人という名は通用しない筈、だとしたら仁科が本部の誰かに頼んだと見て良い。