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契約的束縛・誘惑なる秘密
第22章 日本ー仮拠点完成

「それで?
答えは出たのか??
俺としてはどちらでも良いんだが」
「それを今から話し合おう、そう思っています。
本郷さんはどちらでも、では宮野と美波はどうですか?」

全員の意見を聞く。
あの頃の主催のように。
それが俺達の意思なんだろう、だからこそ仁科も俺と美波を待っていた。
……参ったな、どちらでもとは言ったが、はっきりと言った方が良かったかも知れん。

「俺はさ、終わる事が終わってから日本で調教師をすれば良いって思う。
ほら、もう拠点はあるんだし、やろうと思えば何時でも出来るじゃん。……だから香港を優先した方が良いんじゃね」
「私は……ごめんなさい、仁科さんの葛藤を知っていたのに、流されるままで。
私も香港を選んだ方が良いと思うの。あの問題を解決しないと、香港から近い日本では不安が残らない?」

宮野も美波も香港選択。
確かにこうして拠点はあるんだ、現状維持のまま香港に行っても支障はでないだろう。

「では俺も香港を選ぶか。
此処を拠点として動くとしても、まだまだ物資も繋がりも足りん。それを待ちながら香港に行くのもアリだと思うぞ」
「本郷さんの言う通りです。中央から回す物資も、スタッフや他の人員も確保出来ていません。
ただ私は……少しでも早く形にしたかったのかも知れませんね」
「ルークからの繋ぎを待ちながら香港に行こう、ね仁科さん。本郷さんも宮野さんも、みんなでね」

美波の意思が一番強い。いや、俺達3人が美波の言葉に弱い。美波も考えたもんだ。
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