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契約的束縛・誘惑なる秘密
第22章 日本ー仮拠点完成
「……美波の意思に従います。それが私が美波にと言った意味。
美波が香港と言うんです、香港に何かがある、私もそう思いますから」
「美波の意思に従う……だったな仁科?」
「そうそう!美波の意見が一番ー!!」
「煽てても何も出ません!」
「いえ、美波が正解の道を示す、此だけは事実ですので。この場所を仮拠点としてそのままにし、もう一度香港へ。行っている間に支部の階級持ちがお膳立てしてくれます」
聞けば、日本での繋がりと場所、此が最大の問題であり、裏方ばかりの支部の連中では、この2つだけはサポート出来なかったらしい。
だから仁科は日本に来る事を選んだ。周防老という繋がりと、自由に移動出来る拠点を確実にする為に。
ついでに言えば、客の方も捕まえられるとか。
こんなところは用意周到だった訳だ。如何にも仁科らしいな。
「じゃあ、じゃあ、香港に戻るで良いですね?」
「ああ、俺は構わん」
「俺もー!」
「向こうでルークとイェンフィを使い、この拠点を更に完全なものにしてさしあげますよ」
此が俺達みんなの意思。
もう一度香港へ、次こそ問題が解決出来れば良いんだが……。
こっちもこっちなら、向こうも向こう。香港ツインドラゴンは、そう簡単には消え去らない、それを俺達は実感する事にもなる。