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契約的束縛・誘惑なる秘密
第23章 香港ー再びの二首龍



『っっ本郷さん!!』

振り下ろされる拳を見て宮野が叫んだのと。

「……間に合ったか」

その間に入って、男の拳を受け止めたのは自分。

「「ルーク!?」」

それは驚くよな、急に飛び込んだんだ当たり前の反応。

「GPSを追った、そうしたら叫ぶ宮野の声が聞こえ、結果は此だ」
「すまん、助かった」
「あぁ、後は自分に任せろ本郷」

自分が男を抑えている内に本郷を下がらせ、この男の今の相手は自分。
抑えている感じから、この男は盟主の話にあった肉体強化をされたツインドラゴンの連中なのだろう。
香港に着いた早々当たりを引いた、という訳だ。

「貴方もピアス、Cross selsですか。
では一緒に来て貰いましょう」
「誰が行くか。
それに話し方が気に食わない、その話し方が合うのはあの方唯一人、他など要らん」

さて、先ずは様子見か?
この男がどの程度の力を有しているか、今後の参考にもしたい。
そう考え、拳を弾き飛ばす程度で収めた。

「ほう、その二人よりは攻撃力が上と見える。
だがフゥアンディの恩恵がある私には意味もない事」
「そんなもん知らん。
自分は自分の信じるものの為に持つ力を使う、それだけだ」

パッと間合いを取り、今度は本格的な攻撃体勢を整えるが、あの男の構え方は相当武があるように見える。

「ルーク!
あれが話にあったナンミンだよ!」
「ナンミン?
……なるほど、先の調教師暴行の。今度は捕まえるか、如何にも場末な裏組織のやりそうな考えだ」

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