この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛・誘惑なる秘密
第23章 香港ー再びの二首龍
(ナンミン、ナンミン……あぁー思い出した、仁科が言っていた力を強化されたツインドラゴンの幹部!
出会ったら……逃げろ、だったよ!!)
そんな奴が相手じゃ、本郷さんだって勝てないって。
勝てるとしたら、仁科か美波だけ。そう聞いていたのに!
「本郷さん不味いって!!」
「あぁ、確かに不味そうだな。だが逃げられるか?」
「それは……」
もう当たって砕けろだ!
近くに落ちていた棒を拾い、少しでも本郷さんの助けと思って突進したけれど。
「そのような攻撃が通用するとでも?」
「げっ!?」
あっさりとかわされ、腹に蹴り一撃!
「ぐっっ!」
「宮野!!」
戦闘力低いからな俺、助けのつもりが足手まといになっちまう。
蹴られた腹は痛むけど、何とか本郷さんの邪魔にならない場所迄は移動。
後は……暫く動けそうに無い。
「よくも宮野を……。
そういえば、理由ある暴力は良いんだったな。
自衛隊上がりを舐めるなよ」
代わりに本郷さんがナンミンに攻撃していく。
軽いフットワークから繰り出される拳や蹴り、俺さ本郷さんが本気で攻撃に転じるの、初めて見たかも知れない。
でもさ、攻撃は当たっているのにアイツは全然堪えている感じがしない。
仁科の話が本当だったら、俺達が何をやっても無駄なの?
「並以上には戦闘力がありそうですが、偉大なるフゥアンディの恩恵を承けた私の敵ですらない」
「フゥアンディ?」
「呼び方は様々。
フゥアンディ、皇帝、カイザー、何れも意味は一つ」
「っっ本郷さん!!」
アイツからの攻撃!
このままじゃ本郷さんが危ない!!