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契約的束縛・誘惑なる秘密
第24章 香港ー周到なる罠
「ほう、ロウレンに続きナンミンも殺られたか!
力弱き奴など要らん!捨て置けティェチン!!」
「ですがカイザー様、二首龍の幹部クラスは少のう御座います。
だというのに管理クラスを此以上失えば……」
「だからどうした?
管理クラスなど、候補は幾らでも存在するだろうが!
それよりも、金と銀の調教師が香港に戻って来ている、あの男の機嫌を取りたければ捕まえる事だ」
たかが幹部クラスを失った程度で、何を同様する事がある?
そんなものはまた作れば良いだけの話、死の天使が置いて行った薬はまだ山とあるんだ、実験と称し試せば幹部クラスが出来上がる……そうレイのようにだ。
「そろそろ計画を実行に移す、レイを解き放て!
貴様の息子レイが、何処までやれるか見てやろう。
成功すれば幹部クラスの仲間入りだティェチン?」
「愚息がお役に立てるのであれば、如何様にもお使い下さいませ」
「ちっ、死の天使が残した犬めが!」
この男、ティェチンは今は唯一となった死の天使が自ら手を掛けた奴、それを良い事にこの俺に平気で意見をするのが小賢しい!
「今回レイは餌の一つ、実働にソウ・ユウウンを付ける。
あのサディストが何をやるか見物だな、殺さなければ好きにせよと伝えろ!」
「はい、カイザー様の御心のままに……」
礼の姿勢を取り出ていくティェチンを見ても、俺の中には不服ばかりが残る。
何故外に出さん?
俺が出れば金と銀の調教師など容易く捕まえるものを!!
「くそっっ!!」
手当たり次第破壊しても誰も来ず、此はティェチンの仕業だろう。
つくづく勘に触る奴だ!!