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契約的束縛・誘惑なる秘密
第24章 香港ー周到なる罠
◇
ごめんなさい!
ごめんなさい!
ごめんなさい!!
やっと、やっとルークが心を開いてくれたのに、私がした事は裏切りにも等しいって分かってる。
でも、どうしても確かめたいの。
それはこの部屋に入る前、急遽ショーが無くなった私は、少しだけ舞台裏から覗いて見る事にした。
今日のショーは二つ。
一つは仁科さんで、もう一つは私の替わりに普通の女性調教ショー。
だけど……、仁科さんの方にはミングイさんとロンチャンさん、そして私がやる筈だった方にはレンさんとウードゥさん。
……どうして?
みんな一緒に来ているのに、別々のショーを見るのはおかしくない?
(特にミングイさんとロンチャンは不自然だった)
ロンチャンさんが無理矢理ミングイさんを連れて来ているような雰囲気で、私でも納得出来ない。
レンさんとウードゥさんもそう。まるで向こうの二人を知らないような、居る事を教えていない、そんな感じを受けた。
だから私は、直接会って話を聞きたい。
ミングイさんとロンチャンは、多分仁科さんが対応するとは思う。
じゃあ私は、レンさんとウードゥさん。そう決めたのよ。
でもルークの事に嘘偽りなんて無い、あれは私の本心。
こんな時じゃなかったら、朝までずっとルークと共に居たのに。本当にごめんなさいルーク。
「……行かなきゃ」
着替える暇なんて……無い。
適当にロングコートと帽子を被り、私は追いかける為に部屋を飛び出す。
意識の無いルークを置いたままで。