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契約的束縛・誘惑なる秘密
第25章 香港ー囚われの美波
(良かった、まだショーは続いてる)
終わってしまっては、私はレンさんとウードゥさんの後を追えない。
少しだけ心配はしていたの、ルークの説得に時間が掛かっていたから。
ショーは一時間半か長くても二時間。もし一時間半で終わっていたら間に合っていなかったと思う。
(仁科さんにも……ごめんなさい)
繋がりを細くする事、許して。
でなければ、仁科さんは私を確実に見付けてしまう。
だから……普段は意識していない血と力の繋がりを限界まで抑え、仁科さんにバレないように工夫する。
「……これで。
スマホは電源を落としてるし、何かが無い限り追われる事なんて無いよね」
舞台裏で二人が居るのを確認した後、私は調教師やスタッフが使用している裏口から外に出た。
それから正面近くに回り待機。二人が出て来たら、何処に行くのかを追うつもり。
「私の勘違いだと良いんだけど……」
偶々別々に来ていて、お互い居る事を知らなかった。
これだったら安心出来るよ、それでも確かめなければならないけど。
もし違ったら?
私はどう対処すればいいのだろう。
そもそもツインドラゴンが関わっているのか、それすら分からないのに、私でも無謀だとは思ってる。
だけど、疑問をそのままにしておくのは、もっと嫌。
うんん違う、ウードゥさんがツインドラゴンに協力しているのか知りたいんだ私は。
「こんな時なのに、みんなに迷惑を掛けないようにしなくちゃダメだよね」