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契約的束縛・誘惑なる秘密
第31章 香港―男達との再会―櫻澤
ピアスが来るのを待って、それからドイツに戻る。
またドイツだけど、櫻澤さんが加わった事で、みんなの雰囲気も穏やかになると思う。そう、日本に居た時のように。
「そういえば、櫻澤さんって調教師の内容を思い出したのかな?」
「今は微妙だが、やれば思い出すさ。躰に身に付いた事は、自然に動けるからな」
「じゃあ、ドイツで調教師をしましょう。みんなも一緒にまた……」
「美波に賛成ー!」
「香港は中途半端だったんだ、しっかり緊縛師の方をやりたいな」
「仮ですが、新たなCLUBでもやりましょうか美波?」
「悪くないな」
「櫻澤は自分と行動」
「ルークも調教師をやれば良いことだよね?」
「……自分まで……」
まだ日本には行けない。
ツインドラゴンを完全に潰した訳じゃない。
死の天使の事もある。
日本での繋がりをもっと強くしないと、CLUBは開けない。
だから日本はまだ先、目の前の事をしっかりとやってから、私達はまた日本で調教師をするの。
まだまだ困難は沢山あるとは思う、だけど今までだって乗り越えて来たんだもの、これからも乗り越えられるよ……絶対に。
「美波ぃ、腹へったぁ……」
「えっ? もうこんな時間!」
「俺も手伝う美波」
「自分も手伝います」
本郷さんとルークを交えて夕食作り、こんなのも日本では毎日だったのを思い出す。
これが良い、このままが良い、みんなと一緒に何時までも……。
それが私と男達の夢だから。