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第5章 ハチ合わせ
「伊藤さん?今度ご飯一緒に行きませんか?」

そう声を私にかけてきたのは佐伯君だった。

望月部長の部下の一人だ。

「あのー前にも言いましたよね?

私いま好きな人がいて…」

「でも彼氏じゃないんでしょ?」

う…。

こんなところまで嘘つけない素直な表情が出る私。

佐伯君 顔は爽やかだけど

どこでも営業オーラ全開で押しが強すぎる

こんな部分が苦手で好きになれない。

断ってるの伝わってないのかな

ロビーの奥から望月部長が歩いてくる。

「部長〜!今日一緒に飲みに行きません?」

「は?3人で?」

別れてるのに飲みに行くの?

今の私には耐えられない…


「あの…私 用を思い出したので…」

「ほらっ 行くよ!」

今の佐伯は誰にも止められなかった。

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