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お前がすきでたまらない
第22章 ユキ
体を鍛えてはいるものの、本気のユキの技はそれなりに苦しかった

(まさか、夫婦喧嘩の度に穂高さんにしてるんじゃないだろうな)

なんて考えが頭をよぎる
それ程技にキレがあった

「おい!!」
「人の話を聞け!!!」

「聞くか!!」
「何が彼女だ!!!」
「この犯罪者が!!!」



ドタンバタンとやりあっていると


「啓介さん!!」

このはが心配そうな声で俺を呼んだ


「・・・啓介さん?・・・」

ユキの手がピタリと止まった

「・・・あの・・・」
「・・・あの・・・」
「誤解です・・・」
「啓介さんのか、か、か、彼女とかではありません・・・」

ユキの睨みが怖かったのかビクっとして俯いてしまったこのは


「痛ぇな」
「いい加減離せ」
このはをビクつかせるユキに腹が立った


ユキが俺を掴む手の力が緩んだ


俺が本気になったと思ったのか少し冷静になったユキは


「どういう事?」
「説明してくれる?」


このはを見ずに俺に言った



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