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お前がすきでたまらない
第27章 いとし、いとしと、言う心
「・・・あっ!!」
「この香り・・・」
「私・・・大好きなんです」


どこからか香る秋らしい柔らかい香りが俺の鼻をくすぐった


「・・・金木犀?」

「はい!!」

このはの好きな物がまた一つ増えて嬉しくなった


「・・・俺も好きなんだ」

香りを辿るとそこにはオレンジの小さな花達




「このはみたいだな」

「え?」

「金木犀の花言葉だよ」

「花言葉?」



「謙虚」
「気高い人」
「真実」


「金木犀は香りの素晴らしさにはもちろんだけど」
「目立たない小さな花をつけてる・・・」

「謙虚って素直な事だよ」
「気高いは上品って事だな」
「真実は本来とは違う本物の姿って意味かな」


「あと・・・」
「陶酔」


「その香りに魅せられて誰もが酔わずにはいられない・・・」


「そして・・・」
「初恋」



「花の咲く時期は短くても香りは覚えてる・・・」
「それ程までに記憶に残るんだよ」
「まるで、初恋のように・・・」



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