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第32章 啓介の決心

そんな親父に母親は心打たれ
俺とユキは産まれた


「・・・あなたに似た子に育ってくれて・・・」
「私は・・・」
「嬉しい」

母親が涙ぐんだ


「あなたは・・・」
「・・・後悔してるの？」
「私を選んだ事・・・」


「そんなわけ・・・」

親父が言葉を遮った


「・・・啓介が・・・」
「警察官になりたいって言った時・・・」
「あなたの様になって欲しいって・・・」
「思ったの・・・」

「・・・まさか」
「本当になるなんて・・・」
「思ってもみなかったけど・・・」

「私は・・・」
「あなたに救われたのよ」

「啓介も・・・」
「誰かを救う覚悟が出来ているのよ」


母の涙に・・・
俺も、ユキも、親父も・・・
何も言えなくなった