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第33章 谷川家

「・・・白井このは君」
「君は？」
「君はどうなんだ？」

お父様が私を真っ直ぐに見た


「・・・私は・・・」
「・・・啓介さんが大好きです」
「・・・私も・・・」
「・・・啓介さんと結婚したいです」

自分の心を落ち着かせる為、深呼吸をする


「・・・私は・・・」
「私の両親はもういません・・・」

「・・・両親が私を産んでくれた事」
「・・・両親が私を育ててくれた事は感謝しています」

「・・・ですが・・・」
「こんな・・・」
「啓介さんのお家の様な・・・」
「温かい家族ではなかったです・・・」


涙を堪える


「・・・辛い事が・・・」
「沢山ありました」

「・・・だけど・・・」
「・・・だけど・・・」


「・・・啓介さんに救われたんです」