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第35章 ロマンティック作戦

「どれも美味そうだな」

なんて啓介さんが話しかけてくれる

「・・・そうですね」

私はよそっていたお皿を持つ手が震えてしまって・・・


「持つよ」

啓介さんがそれに気づいて・・・
お皿が啓介さんの手に渡る


「どれも美味そうだけど・・・」
「このはの作る料理が一番美味いだろうな」

「え？」

啓介さんを見上げる


「俺の彼女・・・」
「いや・・・」
「俺の嫁さん」
「料理が上手で嬉しいよ」

なんて言って・・・
私に微笑む


「このはの料理が世界で一番美味いから・・・」
「今晩も楽しみにしてる」

啓介さんがそう言うと隣で話していた女性がお皿を落とした


「ちょっと・・・」
「大丈夫？」

あたふたする女性二人・・・

啓介さんはそんな女性を無視して


「さぁ」
「席に行こう」
「俺の姉が腹減ったってうるさいんだ」

聞こえるような大きな声で言った