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冷血な獣
第10章 無自覚
姿を見せたのは鷺沼さんだった。
手には私の来ていた服が握られており、無表情でベッドまで近付いていくと話し出す。
「妃南さん、着てください」
私は服を受け取ると、そのままスカート、ブラウス、カーディガンと着替えた。
そして手を引かれて、鷺沼さんの前に立つ。
……そこまでは良かったが。
「まだぼーっとしますか?」
「えっ……あ、はい……」
鷺沼さんから聞かれると、おずおず答える。
そんな私に、突然鷺沼さんは口付ける。
「ンッ……!?」
驚きもしたが、それより口付けにより体の疼きが再び込み上げてきて、拒むよりかは自然と体が受け入れてしまっていた。