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冷血な獣
第13章 躾
「んっ……」
ここは何処だろうか。
あれからどれくらい経ったの?
目を覚まし、自分が見知らぬ部屋のベットの上で横になっていると気付くと、ゆっくり起き上がった。
いつの間にか浴衣から黒いシックな膝丈のワンピースに着替え、白いレースの靴下と黒いパンプスを履かされている。
…まるで何かのパーティーでもある様な格好。
そういえば、鷺沼さんは?
ベットに乗ったまま私がキョロキョロと部屋の中を見渡すと、部屋のドアが開き誰かが入ってきた。
「妃南ちゃん、起きた?」
「椿さん……」
「ここはうちの別荘だよ!薬が効きすぎて、丸1日寝てたね」
「丸1日も……?それに別荘って……」
女装した椿さんは近付いてきてベットに乗ると、私の前で座る。
今日は肩までの金髪ボブと、白いワンピース、黒のブーツ姿でメイクもしている。
…やはり可愛くて思わず見惚れちゃいそう。
どうして別荘にいるのか、その理由を聞く方が大切なのに。
「実はね、今日この別荘で、パーティーがあるの!それに私達二人で出ちゃいます!」
唐突に椿さんが明るく話すと、私は絶句するしかなかった。