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冷血な獣
第14章 平穏な日常
* * *
あれから30分間、私はソファの上から動けずにぐったりと寝そべっていた。
龍河さんは行為後、すぐに部屋から出ていき面接へ向かったが、リビングから出る間際、一言言い残した。
『絶対にまだいくな。俺が帰ってくるまで、一人でするのもダメだ』
…自分勝手だ。急に行為を中断したくせに。
こんな待て状態で放置された私の気になって欲しい。
中断した時から体の疼きがおさまらず、一人ポツンと残されたリビングで寂しさを紛らわそうとするが、龍河さんの肌や体温が忘れられない。
それに、中に入っていた熱の感触もまだ残って……。
一人でせずにはいられない。