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冷血な獣
第17章 花嫁
開けられたカーテン。窓から射し込む朝陽。目の前にある綺麗に整った男前な顔。
「起きたか?」
「……何で。龍河さん、何で此処にいるんですか!?」
ベッドの側に立って私の顔を覗き込みながら、龍河さんが一瞬口角を上げると、私は慌てつつ飛び起きた。
「夢……?いや、夢じゃない……」
自分の頬をつねると、途端に痛みが走り呟く。
わけが分からない。何も聞かされてない。混乱し過ぎて、頭パニック。
「鷺沼から聞いてないか?今日の結納の事」
「結納の事……?何の事ですか?」
龍河さんの言葉に、すぐ聞き返した。