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冷血な獣
第8章 嫉妬
不思議と付き合っていた頃の様に変な意識をせず、龍河さんに対して遠慮も無くなってきた。
もう上司ではないからなのか、龍河さんの事が分かってきたからなのか分からないけど、二人の関係が良い方向に変化している気がする。
「そういえば……!」
あることを思い出して、慌ててガスの火を止めると脱衣所へ向かう。
「龍河さん、私の下着、ネットに入れるの忘れてました!」
「ああ……」
そしてちょうど私の下着を洗濯機の中へ入れようとしていた龍河さんに顔を青ざめ、急いで下着を奪った。
「ちょっと待って下さい……!」
「何を今更……俺から下着を見られるぐらい、恥ずかしくないだろ?」
「無理です! やっぱり洗濯は私がします!」
平然と話す龍河さんへ私が冷静さを失いながら告げると、龍河さんは納得して脱衣所から立ち去った。
「分かった……」