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冷血な獣
第8章 嫉妬
* * *
カフェでのランチを終えて大型百貨店で買い物をした後、茶織先輩と別れると、百貨店から近い駅へ向かった。
夕方とはいえ、大型百貨店や雑貨店のビルが立ち並ぶ街中は、まだ人通りが多い。
その中人混みをくぐり抜けながら歩いていると、ホテルの前に立っているある人物に気付いた。
「あれは……龍河さん?」
何してるんだろう。女の人と一緒だ。
遠目からも気になって、まじまじと二人を見る。
そして、女の人の顔へ視線を変えた時。
「えっ、あれって……」
以前龍河さんがお見合いをした相手だと気付くと、背筋を凍り付かせた。