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飼っていたペットに飼われています。
第14章 束の間の休息(スイ目線)

そこから3日間は付きっきりでサキの世話をした。簡単なパスタなどを作ってやるとすごく驚いていた。筆談で"どこで覚えたの?" "いま何してるの?"と質問ばかりしてくるので簡単にこの1年のことを話した。
舌の色と形が気味悪がられるのでマスクをしたまま工事現場の日雇いなどで食いつないでいたこと。ある時、ボーカルが急に抜けて困っていたパンクロックバンドのメンバーにどうしてもと声を掛けられ、金のために入ることにしたこと。舌もアートだと思われているのでラクなこと。メンバーの1人の家に転がり込んで暮らしていること。
一方で互いに大事なことは聞かない、話さないように避けていた。
俺がなぜこの姿になったのか、何者なのか、あの日どうして出ていったのか。
サキはオレがしたことをどう思ってるのか、侑斗とはどうなっているのか。
そして、これから2人の関係をどうしていくのか。
必ずこのままではいられないだろう。
けど、いまはまだこの穏やかな時間を大切にしたかった。
舌の色と形が気味悪がられるのでマスクをしたまま工事現場の日雇いなどで食いつないでいたこと。ある時、ボーカルが急に抜けて困っていたパンクロックバンドのメンバーにどうしてもと声を掛けられ、金のために入ることにしたこと。舌もアートだと思われているのでラクなこと。メンバーの1人の家に転がり込んで暮らしていること。
一方で互いに大事なことは聞かない、話さないように避けていた。
俺がなぜこの姿になったのか、何者なのか、あの日どうして出ていったのか。
サキはオレがしたことをどう思ってるのか、侑斗とはどうなっているのか。
そして、これから2人の関係をどうしていくのか。
必ずこのままではいられないだろう。
けど、いまはまだこの穏やかな時間を大切にしたかった。

