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飼っていたペットに飼われています。
第26章 変わる気持ち(サキ目線)

「スイとおはなしすること。」
子供の頃、夢を聞かれたら決まってそう書いていた。
だってスイとお話できたら、スイの好きなものとか欲しいものとかいっぱい聞けて、もっと仲良くなれるでしょ?
そんなような事を目をキラキラさせながら言っていた気がする。
幼かったあの頃の私にこう伝えたい。
スイとお話できるようになったら、スイの気持ちがもっとわからなくなります…と。
「あのさ、俺そこまで人参好きじゃないよ?」
人参料理を毎日出し続けて2週間ほど経った頃、スイにそう言われて衝撃を受ける。
「えっ…、だって、だって…!」
「まあ、何でも食べられるけどさ。どっちかというと肉食だと思う。野菜の中では人参が1番噛みごたえあったからよく食べてただけ」
「ごめん。スイってトカゲの仲間だと思ってて…。」
「まあ、実際ベースはそうなんだろうな。」
「ベース?」
「何でもない。」
「…スイって本当はなんの動物?」
ドキドキしながら聞いてみる。
「…ん〜宇宙人?」
「もう! からかわないで!」
「まあ、気が向いたら教えてやるよ。」
困ったように笑いながらそう言われる。
毎日一緒にいるのにスイは時々寂しげで、何かに悩んでいるようだった。
子供の頃、夢を聞かれたら決まってそう書いていた。
だってスイとお話できたら、スイの好きなものとか欲しいものとかいっぱい聞けて、もっと仲良くなれるでしょ?
そんなような事を目をキラキラさせながら言っていた気がする。
幼かったあの頃の私にこう伝えたい。
スイとお話できるようになったら、スイの気持ちがもっとわからなくなります…と。
「あのさ、俺そこまで人参好きじゃないよ?」
人参料理を毎日出し続けて2週間ほど経った頃、スイにそう言われて衝撃を受ける。
「えっ…、だって、だって…!」
「まあ、何でも食べられるけどさ。どっちかというと肉食だと思う。野菜の中では人参が1番噛みごたえあったからよく食べてただけ」
「ごめん。スイってトカゲの仲間だと思ってて…。」
「まあ、実際ベースはそうなんだろうな。」
「ベース?」
「何でもない。」
「…スイって本当はなんの動物?」
ドキドキしながら聞いてみる。
「…ん〜宇宙人?」
「もう! からかわないで!」
「まあ、気が向いたら教えてやるよ。」
困ったように笑いながらそう言われる。
毎日一緒にいるのにスイは時々寂しげで、何かに悩んでいるようだった。

