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飼っていたペットに飼われています。
第26章 変わる気持ち(サキ目線)
 本当はもっと沢山聞いてみたいことがある。

 なんで私を食べなかったの? 
 どうして私を毎晩抱くの?
 終わったあと愛しそうにギュッと抱きしめて眠るのはなんで?
 時々悲しそうな目をするのはどうして?
 私のこと、まだ怒ってる?
 いつかまたいなくなっちゃうの?

 でも聞けばきっとスイを困らせる。自分の前から消えてしまう。
 再会したあの日、確かにスイは本気で自分を食べようとしていたし、怖かったけどそれでもいいと思ってた。
 それが、あんなコトをされてすごくショックで痛かったし、私が憎くて苦しめたくてそんな事をしたんだって思ってたのに、次の日からは優しく側にいてくれてサキよりもずっと苦しそうな顔をしていた。

 どんなスイでも帰ってきてくれればそれでいい。もういなくなるのだけは嫌だから、スイに命じられる夜の営みも仕方無しに受け入れているつもりだった。
 でも、最近は違う。夜になると抱いてもらえるのを待ってしまっている自分がいる。
 スイの熱っぽい目を見て、今日も求められている安心感とともに胸が高鳴った。
 性欲処理でも何でもいい。スイの温かさを感じると幸せな気持ちになる、そう伝えたくて深く身体が繋がるとどうしようもなく乱れてしまうの。

 サキの心の中のスイに対する気持ちは、家族や親友のようだった愛から別のものへと変わってきていた。
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