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飼っていたペットに飼われています。
第57章 【裏】 上書き(スイ目線)

ずっと会いたいと恋い焦がれていた女の熱を含んだ目に、布越しにも伝わる愛しい温かさと柔らかさ。
その衝撃の強さに数分前に指1本触らないと誓ってた理性なんて、何処かへ吹っ飛んでしまった。
このまま欲望のままに揉みしだいて押し倒してしまいたい。
ーーダメだ、ダメだ、ダメだ。落ち着け、俺!
彼女の手を見ろ。サキの指の1本1本には、巻いてやった包帯があって満足に曲げることすら出来ない。足なんて白い靴でも履いているかのようにぐるぐる巻きだぞ。
こんな状態の彼女を流れに任せて抱いたら、また傷つけてしまうだろう。これからは絶対大切にすると決めたんだ。
心を鬼にして手を離し、自分にも言い聞かせるよう宣言する。
「だめ。しない。」
「どうして?」
そんな悲しそうな目をして聞くな。
「まだ、怪我痛いでしょ? 酷くなっちゃうよ。」
「…スイが手当してくれたからもう痛くないもん。」
「無理するとまた痛くなるの。はい、もう…! この話終わり!」
誘うような瞳に耐えきれず背を向ける。
…天使のような顔をしておいて、サキは悪魔だ。
ギリギリの理性を保つ善良な俺の背にそっと頭を預け、なおも小悪魔は可愛く囁く。
「…わかった。…スイに早く触って消してほしかったのになぁ。あの辛い感触。」
「っ…! もう! こいつ…っ! 1回だけだからな! 最後まではしないからな!」
……限界だった。俺はかなり頑張ったほうだぞ、あとで文句言うなよ、サキ。
その衝撃の強さに数分前に指1本触らないと誓ってた理性なんて、何処かへ吹っ飛んでしまった。
このまま欲望のままに揉みしだいて押し倒してしまいたい。
ーーダメだ、ダメだ、ダメだ。落ち着け、俺!
彼女の手を見ろ。サキの指の1本1本には、巻いてやった包帯があって満足に曲げることすら出来ない。足なんて白い靴でも履いているかのようにぐるぐる巻きだぞ。
こんな状態の彼女を流れに任せて抱いたら、また傷つけてしまうだろう。これからは絶対大切にすると決めたんだ。
心を鬼にして手を離し、自分にも言い聞かせるよう宣言する。
「だめ。しない。」
「どうして?」
そんな悲しそうな目をして聞くな。
「まだ、怪我痛いでしょ? 酷くなっちゃうよ。」
「…スイが手当してくれたからもう痛くないもん。」
「無理するとまた痛くなるの。はい、もう…! この話終わり!」
誘うような瞳に耐えきれず背を向ける。
…天使のような顔をしておいて、サキは悪魔だ。
ギリギリの理性を保つ善良な俺の背にそっと頭を預け、なおも小悪魔は可愛く囁く。
「…わかった。…スイに早く触って消してほしかったのになぁ。あの辛い感触。」
「っ…! もう! こいつ…っ! 1回だけだからな! 最後まではしないからな!」
……限界だった。俺はかなり頑張ったほうだぞ、あとで文句言うなよ、サキ。

