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イケないキミに白い林檎を
第24章 初恋の人
何も解決しないまま時間だけが過ぎて、梅雨が明けようとしていた。
蒸し暑い日の夕方。
私はファミレスに行って、小腹を満たす食べ物を注文してある人が来るのを待っていた。
テーブルに置かれたフライトポテトをフォークでプスッと刺して食べると、その人が急ぎ足でこちらに向かってきた。
「風子ちゃん大丈夫!?彼氏と何かあったの?」
心配そうな顔をした莉乃さんと海田先輩がバタバタとやって来て座る。
「実は、……ソラ先輩の元カノのことが聞きたくて」
本人には言えなくてもモヤモヤしていたこの一件。
どうすればいいか迷った挙句、莉乃さん達に相談することにした。
中学から付き合いのある海田先輩ならソラ先輩の恋愛歴を知っているだろうし、いいアドバイスもくれるはず。