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イケないキミに白い林檎を
第4章 独占

「例えばこうやって、好意がありますって颯太の目の前で見せつけるだけでも効果があるはずだよ」

「あっ……」

提案してくれたソラ先輩は骨ばった大きな手を私の手の上にそっと置いた。


これくらいなら耐えられる。

触られて全然嫌ではないから生理的に受けつけられるんだろう。


でも……


「失礼ですけど、あわよくば私をセフレにしようとか思ってません?」


「体の関係までは求めないよ。上手くいったら俺を切り捨てていいから」


なんて都合のいい男だろう。
自分を汚さずに済むし、執着もされない。
簡単に嫉妬という感情を引き出すことができる。


こんなことを見せつけるよりも、この前にソラ先輩とラブホテルに行った時の方が嫌な気がする。
あれは颯太自身の指示だったから嫉妬されなかったのだろうか。


ともあれ、私に手を出さないと信頼しているソラ先輩に裏切られたら今度こそ颯太は嫉妬するか……。


大体、玲亜さんにいっぱい触れられていたんだから、私も異性にあそこまでされて罪はないはず。


やり返せばいい。

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