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コーストライン
第4章 ココア
マグカップのココアを半分ぐらい飲み干し、
「何時から電話なってた」
「叶和さんが帰ってくる一時間ぐらい前から」
「そう」
「間違いじゃないな」
「違うね」
「で、今日は」
「自分が吹っ切れるきっかけが欲しかったから」
「吹っ切れそう?」
「言い逃げして電話切った。。。から、。。。まだ」
「ふーん、まだね。。。
慰めてあげようか?」
半分ほどココアが残っていたマグカップを叶和から奪い、圭吾は自分が飲み干したカップと一緒にシンクに持っていき、蛇口を捻り、カップを洗い出す。
そんな圭吾の行動に違和感を感じる。
慰めてあげようか?
圭吾とセックスをするのは、いつも叶和から圭吾を誘う。
今日は。。。
「タイムオーバー」
背後、頭上から圭吾が囁く。
脇に手を入れられ席から立ち上がらせる。
今日はそのつもりはない。
「逃げる時間を作ったのに」
脇からの手を肩にまわし、そう言い放ち、耳裏にヌルりと圭吾の舌が這う。
「このまま、ココでする?」
耳から首筋にヌメリが移動する。
その刺激に、数時間前の出来事も、交わり叶和の躰がビクりと反応する。
「これだけで感じちゃうんだ
で、どうする?」
叶和を覗き込んだ、圭吾は叶和に欲情の孕んだ眼で見つめていた。
「ココじゃ。。嫌」
その瞳が弧を描く。
肩にまわしていた片手を腰に移動し自分の方に引き寄せ躰を密着させながら
「了解」
キッチンの電気を消し、叶和の部屋に移動した。