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コーストライン
第6章 ga ra su da ma
「おー、圭吾久しぶり!」
その日、圭吾は学食で昼食をとっていた。
「あー、久しぶりだな
春菜元気?」
「俺の心配は?」
「見ればわかるから」
「つれないな」
「何を好き好んで男の心配するかよ
言っとくが、春菜元気は社交辞令だ」
「わかってるって、ところで叶和どうしてる」
「どうしてるって、別に普通だけど?」
「それなら良いんだけど、母さんが時々家の電話が繋がらないって言ってきてさ」
「ふーん、俺もバイトしてっからそこまではちょっと」
「だよな」
「って、心配だったら顔出ししろよ、春菜のところに入り浸ってないで」
「イヤ、ココに同居人がいるから」
「だから、そこまで知らねーって、見た目普通」
「そっか
ま、近々顔だすわっ」
そう言い、和希は圭吾の向えに座り、学食を食べ始めた。
「そー言えば、お前女関係相変わらずなの」
「バイト忙しいから、つまみ食い程度」
「ココ(大学)では、硬派で通ってんのにな」
「何が」
「イヤ、サークルの子が紹介しろって」
「ウゼー」
「ってか、圭吾気になる子とかいないのか」
「んー、どうだかな。。。」
気になると、言えばお前の姉貴だよ!とは和希には言えない圭吾だった。
叶和には、今まで関係を持った女には浮かばなかった感情が浮かんでくる。
今現在、圭吾の方から女に行動を移すことはなかったが、叶和に関しては違った。
でも、叶和からしてみれば、圭吾は弟の同級生、同居人と男として見られてはいない。
それを歯痒いと思う自分に圭吾は驚く。
そんな思いにふけっていたが、和希はアッサリと学食を食べ終え、じゃあな、と言い去っていった。