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手を繋ごう〜愛憎II〜
第25章 学校閉鎖と墓参り
一晩中セックスをしていた萌と誠は、疲れ果て、眠りについていた。
誠がいたとしても、拭えない不安が萌にはあった。
大丈夫だから。そう言われても、やっぱり不安で仕方がなかった。
榎本豊。あいつさえ捕まってくれたら。
(この世界にまこちゃんがいなくなるなんて、考えたくない…)
そんな萌の不安が投影したのかもしれない。
明け方にはなるが、萌は夢を見ていた。
白い靄の中にワイシャツと黒いパンツを纏った悠治が、萌を真剣な表情でみている。
7歳の時に亡くなった父からは考えられないような、健康的な悠治の姿。
「パパッ!パパッ!!」
萌は悠治に話し掛ける。
悠治は何も話をしないまま、にこっと笑いかける。
段々悠治との距離が遠くなって来た。
恐らく浅い眠りだったため、萌の不安がそのまま口に出てしまったのだろう。
「パパッ!まこちゃんを守って!お願い!」
そう言う萌に、悠治はワイシャツのポケットに指を指し、笑う。
「ワイシャツ?分かんないよ!どうしたら良いの?」
萌は聞く。
どんどん遠くなる悠治の姿。
最後に左薬指を指差し、頷いた。
「手…?」
悠治の姿が見えなくなった。
「パパッパパぁぁ〜!」
そんな時、
「おい!」
と、声を掛けられ、パチッと目を開ける。
裸の誠が心配そうな表情で萌を見ていた。
「まこちゃん…」
不安で仕方がなくて、筋肉質だけど細身な誠の体に縋り付く。
「萌、どうしたんだ?」
優しく聞いてくれる誠はポンポンと背中を叩く。
「パパが…夢枕に立って…真剣な目でこっちを見て来て…ワイシャツに指を指して笑ったり、手を指差して頷いて、消えたの……」
その言葉に
「何を伝えたかったんだろうな…おじさんは…。」
と呟くように言った。
萌は
「まこちゃんを守ってって言ったの。そしたら……」
と言う言葉に、誠が
「萌……」
と、抱き締める。
誠がいたとしても、拭えない不安が萌にはあった。
大丈夫だから。そう言われても、やっぱり不安で仕方がなかった。
榎本豊。あいつさえ捕まってくれたら。
(この世界にまこちゃんがいなくなるなんて、考えたくない…)
そんな萌の不安が投影したのかもしれない。
明け方にはなるが、萌は夢を見ていた。
白い靄の中にワイシャツと黒いパンツを纏った悠治が、萌を真剣な表情でみている。
7歳の時に亡くなった父からは考えられないような、健康的な悠治の姿。
「パパッ!パパッ!!」
萌は悠治に話し掛ける。
悠治は何も話をしないまま、にこっと笑いかける。
段々悠治との距離が遠くなって来た。
恐らく浅い眠りだったため、萌の不安がそのまま口に出てしまったのだろう。
「パパッ!まこちゃんを守って!お願い!」
そう言う萌に、悠治はワイシャツのポケットに指を指し、笑う。
「ワイシャツ?分かんないよ!どうしたら良いの?」
萌は聞く。
どんどん遠くなる悠治の姿。
最後に左薬指を指差し、頷いた。
「手…?」
悠治の姿が見えなくなった。
「パパッパパぁぁ〜!」
そんな時、
「おい!」
と、声を掛けられ、パチッと目を開ける。
裸の誠が心配そうな表情で萌を見ていた。
「まこちゃん…」
不安で仕方がなくて、筋肉質だけど細身な誠の体に縋り付く。
「萌、どうしたんだ?」
優しく聞いてくれる誠はポンポンと背中を叩く。
「パパが…夢枕に立って…真剣な目でこっちを見て来て…ワイシャツに指を指して笑ったり、手を指差して頷いて、消えたの……」
その言葉に
「何を伝えたかったんだろうな…おじさんは…。」
と呟くように言った。
萌は
「まこちゃんを守ってって言ったの。そしたら……」
と言う言葉に、誠が
「萌……」
と、抱き締める。