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第13章 萩原 隆行
「重ね付けにこだわんなくても良いんじゃないかなぁ。あんまり重ね付けする機会ってないと思うけど。
それかマリッジを細めのやつ2本にしてゴールド挟んじゃうとか。マリッジを色違いにするってのもあるよね。女性ものだけイエローで、男性用はホワイトのデザインが一緒、ってパターン。イエローゴールドのが手の色に馴染むって女性も多いし。あとは…石の台座の部分だけイエローにして指輪自体をツートンにしちゃうとか。マリッジをツートンにして、女性ものはイエロー主体、男性用はホワイト主体にするとか。それか、ゴールドも高騰してるから、そこで予算食うくらいなら、ダイヤを小さくしてグレード上げるか…田嶋さんはエンゲージは1カラット以上じゃないと、なんて言わないでしょう?それともご両親がそんな感じとか?経済力のない奴にムスメはやらん!的な…それで大きさに拘ってるの?」

「そんなことないです!でも、最低0.5は欲しいなぁ…」

「んー、なるほどね。とりあえず、時間も時間だし、仕事に戻ろうか。」

促されて時計を見ると就業時間を10分オーバーしてて。
慌ててデスクに戻る。


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