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第17章 田嶋 紗栄子

陽介さんは、お店の経営のことを考えてか、もっと合理的に仕事をするべきだ、と。
敬さんは、長年愛用してくださるお客様の信頼を失わないように、丁寧な仕事をするべきだ、と。
偶に対立して、ヒヤヒヤすることもあるけど、どちらもお店を大切にするが故のことで。
2人とも、お店を大事にしてるってことだけは確かな事実だから、大きな亀裂に至ることはなかった。
私も、採寸の手早さと、パターンが正確で縫いやすい、と褒めて貰えて。みんなから可愛がって貰えた。
私は敬さんみたいな人が好きだな、と思ったけど、敬さんには彼女がいるということは聞いていたし、仕事に対する姿勢とか考え方が人として好きなの、と。先輩として尊敬してるだけなのよ、と自分に言い聞かせて、あんまり考えないようにしていた。
そんな、私が就職して1年が経ったある日。
敬さんは、長年愛用してくださるお客様の信頼を失わないように、丁寧な仕事をするべきだ、と。
偶に対立して、ヒヤヒヤすることもあるけど、どちらもお店を大切にするが故のことで。
2人とも、お店を大事にしてるってことだけは確かな事実だから、大きな亀裂に至ることはなかった。
私も、採寸の手早さと、パターンが正確で縫いやすい、と褒めて貰えて。みんなから可愛がって貰えた。
私は敬さんみたいな人が好きだな、と思ったけど、敬さんには彼女がいるということは聞いていたし、仕事に対する姿勢とか考え方が人として好きなの、と。先輩として尊敬してるだけなのよ、と自分に言い聞かせて、あんまり考えないようにしていた。
そんな、私が就職して1年が経ったある日。

