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第3章 玄 徹匠
当日。
朝から撮影の仕事があったけど、昼過ぎには終わったから、ウチに帰ってシャワーを浴びて支度した。
髪を軽くセットし、鏡の中の自分を確認する。

髪も黒いし、ピアスもつけてない。…フツー、だよな。
27のオトコとして、不自然なトコはどこにも無い。

服は…ま、フツーでいっか。会社帰りでもないのにスーツ着て行くのもおかしいし。
デニムにジャケットを羽織る、ラフすぎず固すぎないスタイル。

芳川と、会えますように。

誰に、ということもなく、何となくお願いしながら。

カレラのキーを一度放り投げてカチャッと握り締め、ジャケットを引っ掛けて、玄関を出た。














ーfinー








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