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続・飼っていたペットに飼われています。
第27章 春の風はいつも君に優しい。④(スイ目線)
 けど、これでいいんだ。いまのサキは俺といた頃の彼女よりもずっと明るくて、よく笑ったり怒ったり色んな顔を見せてくれる。過去の自分に本当は何があったかなんて思い出さないほうが幸せに決まってるから。

 まだ夜は浅いが、髪を乾かしてやるとサキは泣き腫らした目でベッドに潜り込んで背を向けてしまった。
 頼むよ、そんな顔しないで。いつもみたいに眠くなるギリギリまで頑張って明るく色んな事を話してくれ。俺が15歳の君といられるのは一瞬で、隣で笑って過ごせるのは残り2日だけなんだ。
 言えない気持ちを彼女を抱きしめる腕に込めた。
「サキ…、ごめんね。俺もサキが大好きだよ。可愛い顔、こっちに見せて?」
「…大人のキス…。してくれるなら。」
「………うん。いいよ。」
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