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続・飼っていたペットに飼われています。
第47章 宇宙の子②(スイ目線)
 担いだ門番の吐いた血でサクラギの背中がどんどん赤く染まり、階段にはぽたぽたと雫が伝っていた。
 こうして上から見ていても、恐らくこの老人はもう助からないであろうことを感じる。
「おい…、大丈夫かよ。話の途中で気になるじゃねーか。まだ死ぬのも早いし。」
 サクラギが肩に担いでいた老人を降ろして背中でおぶって再度ゆっくりと歩きだした。
「…………やはり…………お優しい…………ですね。」
「そんなことない。ここで死なれたらつまらないだけだ。」
「私……、心と未来が………、読めます………。トオル様は……、私に………死んで………ほしくないと…………。ゴホッゴホッ!」
「黙れって! ああ、思い出したよ! お前が話したいだろうなってこと。汚い奴隷が随分痩せてたから、俺が飽きたペットをやったんだろ? 食えって意味だったんだよ。」
「いいえ……。あれは、お母様の………形見………。大切に………されて、いたはず………。」
「あんな女嫌いだ! そうだよ、お前があの話なんかするから! 親父に喰われる寸前まで、俺の名前を叫んでたとか…いうから! あんな女! 妹を産むのに失敗して殺された女なんて…俺は別に…! あのペットだって、あのままじゃ親父に手足をもがれて玩具みたいに捻り殺される未来が視えたから……!」
 叫ぶようなサクラギの声が地下空間にこだまする。
「………トオル様………。ご自分の…未来は………視えないのでしょうか?」
 老人が肩に回した腕に僅かに力を込めて静かに問いかけようとすると奥の方で何処かで聞いたような、鈴が鳴るような少女の声が響いた。

「誰? 門番さんのお友達? それとも………お父さん?」
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